スタッフブログ
2016年12月07日 (水) 能楽関連

先日、横浜能楽堂がコーディネーターとなって(※)、横浜市立潮田小学校で「狂言」の授業を行ってきました。対象は6年生。内容は、国語の教科書(光村図書)に載っている狂言「柿山伏」を鑑賞して、先生と一緒に体を動かして狂言の表現を体験するというもの。

 

先生は、大蔵流狂言山本家の山本則重さん、山本則秀さん、若松隆さんのお三方。ちなみに、生徒さんが持っている教科書には、則重さん・則秀さんのお父様である山本則俊さんと伯父様の山本東次郎さんが「柿山伏」を演じている写真が載っています。

 

教材のビデオなどで映像も見られるとはいえ、第一線で活躍する狂言師の声や身体の動きを間近で体験する迫力は格別。鑑賞のあいだ、みなさん興味深そうにじっと見入っている姿が印象的でした。

 

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狂言「柿山伏」の鑑賞                 立ち方の練習

 

体験では、「正座をしてお辞儀をしてみましょう。」というところからスタート。
狂言の「笑う」や「泣く」といった所作を皆でまねてみたり、体育館の全面を使って狂言の足の運び方を体験したりしているうちに、二時限があっという間に終わってしまいました。

 

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足の運びをやってみよう                 質問コーナー

 

国語の教科書では「ことば」が取り上げられていますが、「狂言」じたいは演劇の要素もあれば、謡や舞といった音楽やダンスの要素もある、600年以上の歴史を持つ芸能。日本の伝統文化に根差したいろんなエッセンスがつまっています。

 

今回授業を行った潮田小学校は、約20か国につながる児童が通うというインターナショナルな環境。学校の先生方からは、「狂言の体験を通して、日本の文化だけではなく、つながる国の友達の文化も尊重し合える子どもになってほしい」という期待の言葉もいただいていました。

 

今回の体験が、教科書の理解にとどまらず、自分のこと、友達のことを知るきっかけとなって、より充実した学校生活につながっていくことを願っています。(そして、さらには古典芸能に興味を持ってもらえたら、とっても嬉しいです・・・!)

 

※今回の授業は、横浜市で行っている「芸術文化教育プラットフォーム」との連携で行われました。http://y-platform.org/

2016年11月27日 (日) 日々の出来事

皆さま、こんにちは。

あん娘です。

 

20度近くまであった気温が急に下がり、

11月にもかかわらず雪が降る天候に、

秋はどこへ行ったのかしら?と思う今日この頃です。

皆さまは、お変わりありませんか。

 

今年のカレンダーも残すところ後1ページ。

街にはクリスマスのイルミネーションがキラキラしていますね。

 

私は、横浜に住むようになって6年が立ちますが、

毎年この時期になると行きた~い!と思っていたところがあります。

それは、『酉の市』!!

11月の酉の日に開催される鷲神社の祭礼です。

 

私がこどもの頃は1月に『だるま市』があって

(私の生まれは、静岡県の西部地方です)、

セーターやらコートやら、とにかくあったか~くして家族と出かけました。

購入した時に片目を書き入れ、納めに行くときにもう一方の目を書き入れます。

商売が繁盛したら一つ大きなだるまを購入するので、

昨年より大きくなっていると子供心になんとなく嬉しかったのを覚えています。

 

学生時代に住んでいた関西では、えべっさんのお祭り『十日えびす』にも行きました。

1月9日~11日の3日間、「商売繁盛、笹もってこい!」の掛け声で、

小判や鯛などの縁起物がたくさんついた笹が売られ、にぎやかです。

ニュースでは毎年「福男神事」が取り上げられますね。

 

そして平成28年11月23日、念願かなって二の酉に行ってきました。

お参りしたのは、横浜の金毘羅鷲神社。

翌日に雪予報が出ているにもかかわらず、びっくりするぐらいの賑わいです。

混雑を避けるため道はすべて一方通行。ぐるーっと廻りながら神社へ向かいます。

酉の市の賑わい

露店もたくさん出ていて、さてどれにしようかと悩むのも楽しいですよね。

 

 

金毘羅鷲神社の周辺には韓国料理のお店がたくさんあって、

あまりの寒さにスンドゥブチゲを購入。

熱さと辛さに体が温まります。

熱々のスンドゥブチゲ

 

 

さらに進んでいくと、山芋の磯部揚げなるものを発見!

珍しさにひかれ、さっそく購入。

おろした山芋が油で揚げてあって、トロトロアツアツです。

山芋の磯辺揚げ

 

 

そんなこんなでいつの間にか、金毘羅鷲神社に到着。

たくさんの提灯が鳥居の周りに掛けられ、とても綺麗です。

たくさんの提灯が並ぶ鳥居

 

 

 

参拝を終えて、熊手を探していると…。

 

 

 

ありました!

たくさんの熊手が並ぶお店がずらり

小さいものから、こんな大きな熊手をどこに飾るんだろう?と思うものまで。

縁起物の小判や俵が飾られた、お店ごとに違ったテイストの熊手が売られています。

 

熊手も、今年が良い年だったら一つ大きなものを買うとのこと。

今年の幸せと、翌年への希望がたくさん詰まっているんですね。

 

 

今年も残すところあと僅かです。

皆さまは、どのような一年を過ごされたでしょうか。

どうぞ来年も、幸せがたくさんやって来ることを願って。。。

12月、風邪などひかれぬようお過ごしくださいませ。

 

 

 

 

横浜能楽堂の今年最後の公演は、12月11日(日)の横浜狂言堂です。

名古屋の野村又三郎家の出演で、狂言「腰祈」と狂言「素袍落」をお送りします。

詳細はこちら

狂言「腰祈」(和泉流)

狂言「腰祈」(和泉流) 撮影:杉浦賢次

 

また、来年の平成29年2月4日(土)には、能「生贄」と関わりのある組踊「孝行の巻」を合わせて上演する、『能の五番 朝薫の五番』をお送りいたします。

能「生贄」は、約30年ぶりの再演となる珍しい一曲です。
詳細はこちら

能「生贄」(観世流)梅若玄祥

能「生贄」(観世流)梅若玄祥 撮影:前島吉裕

 

 

年末も新年も、どうぞ横浜能楽堂に足をお運びくださいませ。

 

あん娘

 

2016年10月27日 (木) 日常

先日、横浜能楽堂本舞台を見学された海外のお客様より、「屋根は藁葺き(わらぶき)ですか?」とご質問を受けました。

本舞台の屋根ですが、素材は椹(さわら)で葺き方は「こけら葺き(ぶき)」です。

ウィキペディアによりますと・・・

 

杮葺(こけらぶき)は、屋根葺手法の一つで、木材の薄板を用いて施工する工法である。板葺(いたぶき)の代名詞にも使われる。日本に古来伝わる伝統的手法で、多くの文化財の屋根で見ることができる。

 

とあります。

ちなみに「こけら」は杮と書くのですが、柿(かき)とは微妙に違う字です。

こけらの旁部分は縦の線が上から下まで一本ですが、かきの旁部分はなべぶたの下に巾と書きます。

横浜能楽堂建築時の「横浜市指定文化財 旧染井能舞台復元修理工事報告書」にある屋根工事のページを確認しましたところ、

「椹枌板(さわらへぎいた)を用い杮葺きとした。舞台では、樅の棟折り板の上に燻し瓦の熨斗瓦、雁振瓦、鬼瓦で構成し、鬼瓦には、横浜市の紋章をいれた。」

と記述されていました。

鬼瓦にカタカナのハとマの二文字からなる横浜市の「き章」(通称ハママーク)をいれるなんて、なんて遊びごころいっぱいなんでしょう~と思いました。

横浜能楽堂にお越しいただいた際には、二階見所から本舞台屋根の鬼瓦のハママークをチェックしてみてくださいね!

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そして、もう一つ、横浜能楽堂にはハママークをあしらった素敵な建築要素があります。ヒントは下の写真、ぜひ現地にてご確認くださいませ。

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はぜの木

2016年09月03日 (土) 日常

8月も終わりに近づいてまいりました。(←と思っていましたが9月になっておりました。大人の事情で。)
皆さまは夏をどのように過ごされたでしょうか。
私はうっかり夏風邪をひきました。
おかげさまで、8月11日「山の日」の≪横浜能楽堂 夏の見学会≫は大盛況!
たくさんの方にお越しいただきました。お暑い中、皆さまありがとうございました。

 

台風の影響で晴天の日が貴重なこの頃ですが、なかなか涼しくなりませんね。
今は少しでも、心地良い場所を探すしかないようです。
紅葉坂の猫たちも、すてきな場所を見つけていました。

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さすがにベンチの下に入って日差しをよける訳にはいかないので、
人間の私は木陰を求めて、横浜能楽堂お隣、掃部山公園へ。
公園の入り口で、カブト虫によるお出迎え。

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小学生ぶりにカブト虫を見て、童心に返りました。
それから、蝉の大・大・大合唱。
夏らしいことをしていなかったので、思わぬところで夏を満喫することが出来ました。

この時期になると、だんだんと地面へと力尽きる蝉も増え、セミ・ファイナル(※近寄ると急に蝉が暴れるので、思わず叫んでしまう現象)に怯える皆さまも多いのではないでしょうか。
蝉がひっくり返っていたら、その脚に注目すると、まだ生きている蝉かどうかわかるそうです。
脚が内側に閉じているのが、切なくも命を全うした蝉。
反対に脚が伸びきっているのは、まだご存命でセミ・ファイナルを起こしかねない蝉だということです。
勇気のある方は、どうぞご確認ください。
(セミ・ファイナルに襲われても責任は取れませんので、ご了承ください)

紅葉坂という名にふさわしく、もみじの葉で羽化をした風流な(?)蝉もいました。

細枝の先で、なんと器用な……。
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公園の中をぐるりと回っていくと、再び、猫を発見。

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猫かわいい。
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昔々は、よく木登りをしたものですが、
今登ったら確実に怒られる(通報される)ので、猫と一緒にお昼寝をするのは我慢しました。

そうしているうちに蚊にさされたので退散し、野毛で楽しく、夏らしいお酒を飲んで帰りました。
めでたしめでたし。

そろそろ秋虫が鳴く頃です。
季節の変わり目、どうぞご自愛くださいませ。

もんろー

2016年08月14日 (日) 日々の出来事

横浜能楽堂ではこのたび高校生1年生のお二人を職場体験として受入れました。
公演の助っ人として活躍してくれた彼女たちが、今回ブログを書いてくれました。
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こんにちは。暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回私たちは職場体験のため、7月23日に行われた公演『夏休み親子能楽ワンダーランド』のお手伝いをさせて頂きました。

会場の際は、パンフレットの配布などの受付のお仕事をお手伝いさせていただき、はじめてのことで緊張しながらも、お客様をお迎えするという、貴重な体験をさせていただきました。

「体験しよう!」のコーナーでは、能や狂言で実際使われている太鼓や笛に触れ、子どもたちは音を出すのに苦戦しながらも、楽しそうな様子でした!
“音を出す”ことは簡単そうでとても難しく、公演の中で奏でられている音に改めて感動しました。

お昼からは「作ってみよう!」のコーナーで、能・狂言のいろんな場面のイラストを切り抜いてカードを作る作業を、子どもたちと一緒にやらせていただきました。
子どもたちの発想力に驚かされながらも、楽しく素敵なカードを作ることができました!

2時から行われた公演、狂言「柿山伏」と能「紅葉狩」では、鑑賞をさせていただきました。狂言「柿山伏」では、難しく思っていた内容も、山伏と柿主のかけあいがとても面白く、会場のお客様と一緒にとても楽しむことができました。

一方、能「紅葉狩」は言葉では伝わらない、演じる方の迫力や表現に圧倒されるばかりで、特に鬼神が登場する場面は、圧巻でした!

今回公演なさった七拾七年会の方々は「能を全く知らない人でも楽しめる」ということをテーマにしており、私たちもはじめて観劇させていただきましたが、ワクワクしながら鑑賞することができたので、皆様も機会がありましたら、能を見にいらしてみてください!!

今回の横浜能楽堂での職場体験を通して私たちはたくさんの事を学ばせていただきました。
公演や企画は必ずしも一部の人によってつくられるのではなく、それらをつくりあげるすべての人の想いがあってはじめて行動にうつされ、完成すること。
そしてその中には舞台上では見えない様々な人の存在がとても大切ということも、能楽堂で働く方々を見て、またお手伝いさせていただき、改めて感じました。
このことをしっかり胸に止め、自分の意思をしっかり持ち、色々なことにチャレンジしていきたいと思います!
貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。

20160723ワンダー2
<『表回り』の仕事を体験中>

00V
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00Vさんたちは、7/26からの「こども狂言ワークショップ-入門編-」のお手伝いもしてくれました。二日間どうもありがとう!
たくさんの気づきと学びが得られたようでうれしいです。またぜひ公演を観に来てくださいね。

RDZV2016

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横浜能楽堂
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